「月経前になるとイライラしやすくなる」「気分が落ち込んで何もやる気が起きない」といった経験はありませんか? これは、月経前症候群(PMS)の症状かもしれません。
PMSは、月経前に心身に様々な不調が現れる症状で、多くの女性が経験しています。今回は、PMSと精神衛生、特にうつ病との関連性について解説します。
うつ病とは?
うつ病は、気分の落ち込み、意欲の低下、不眠、食欲不振などの症状が2週間以上続く精神疾患です。 症状の程度は人によって異なり、日常生活に支障をきたすレベルの重症例もあれば、軽度で日常生活にさほど影響のないものもあります。
うつ病の原因は、遺伝的要因、脳内神経伝達物質の異常、生活環境、ストレスなど、複雑に絡み合っています。 適切な治療を受けないと症状が慢性化したり、自殺リスクが高まったりする可能性があるため、早期発見と治療が重要です。
PMSとうつ病の関連性
PMSの症状の中には、うつ病と似たものも多くあります。そのため、PMSと うつ病を区別することは難しい場合もあります。PMSの症状が重く、日常生活に支障をきたす場合は、Premenstrual Dysphoric Disorder (PMDD:月経前不快気分障害) と呼ばれる精神疾患の可能性があります。PMDDは、PMSの症状がより重く、日常生活に大きな影響を与える状態です。
PMSやPMDDは、女性ホルモンの変動が原因と考えられていますが、詳しいメカニズムはまだ解明されていません。
ただでさえ、女性はうつ病が多い?
統計的に見ると、女性は男性よりも生涯にうつ病を経験する割合が高いことが知られています[1]。
これには、女性ホルモンの変動や、妊娠・出産、育児、社会的な役割など、様々な要因が複雑に絡み合っていると考えられています。 PMSやPMDDも、女性におけるうつ病発症のリスクを高める要因の一つと考えられています。
PMS/PMDDのセルフケア
PMS/PMDDの症状を軽減するためには、以下のようなセルフケアが有効です。
● 生活習慣の改善: バランスの良い食事、適度な運動、十分な睡眠を心がけましょう。
● ストレスマネジメント: ヨガや瞑想など、リラックスできる方法を見つけましょう。
● カフェインやアルコールの制限: カフェインやアルコールは、PMS/PMDDの症状を悪化させる可能性があります。
● 症状日記をつける: 症状の出現時期や程度を記録することで、PMS/PMDDのパターンを把握しやすくなります。
医療機関への相談(婦人科、精神科、心療内科へ)
セルフケアで症状が改善しない場合や、日常生活に支障をきたす場合は、医療機関への相談をおすすめします。婦人科、精神科、心療内科(女性外来と書かれているとなおよいです)などで相談することができます。
[1]うつ病の性差について
