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月経(生理)中の性行為は本当に危険?医学的リスクと正しい知識

月経(生理)中の性行為は、基本的には、あまり危険ではありません。
なぜかを説明する前に、まずは月経(生理)がなぜ起こるかを説明しましょう。

月経(生理)は、卵巣からの排卵後に、妊娠の準備のために子宮内で厚くなった子宮内膜が、妊娠が成立しなかった場合に剥がれ落ちて血液とともに体外へ排出される現象です。
妊娠可能な女性に、月経(生理)は起こります。
51歳±5歳で女性は閉経を迎え、月経(生理)はなくなり、妊娠しなくなります。
妊娠可能な女性では、月経が終わりかけの頃から、卵巣では卵胞(卵子を包む袋)が発育し、エストロゲン(女性ホルモン)の分泌量が増加します。
エストロゲンは、子宮を妊娠しやすい状態にするため、子宮内膜を厚く増殖させます。
月経(生理)の2週間前くらいに、排卵が起こると、プロゲステロン(黄体ホルモン)が多く分泌され、厚くなった子宮内膜をさらに充実させ、受精卵が着床しやすく、育ちやすい環境を整えます。
妊娠が成立しなかった場合、エストロゲンとプロゲステロンの分泌量が急激に低下し、ホルモンのサポートを失った子宮内膜は、維持できなくなり剥がれ落ち、出血として体外へ排出されます。
これが月経(生理)です。

一般的には月経(生理)の1~2日目は経血量が多く、2日目~3日目に大きな血の塊(内膜のことが多い)が排出されるのを境に、その後は経血量が減り、少量の出血が3~7日まで続きます。
つまり子宮内膜が剥がれて、子宮内腔の表面から出血しているのは、月経(生理)の1~2日までということです。
3~7日目は、子宮腔内に残った血液がゆっくり排出されます。
ですから感染に弱いのは、月経(生理)の1~2日目ということになります。

正常精液は、無菌で清潔ですので、女性の免疫力が正常であれば、月経(生理)の1~2日目であっても感染症は起こりませんが、セックスによる機械的な激しい振動で出血量が増加する可能性があります。
しかし月経3~7日目であれば、感染症も出血の心配は減り安全です。

もちろん現代は、だれでも性行為感染症(性病)にかかっている可能性はありますので、月経(生理)中でも、コンドーム使用が推奨されます。

さて感染症に関しては、あまり心配ないとお話しましたが、セックスのもう一つにリスクは、妊娠です。
通常は、人間の女性の排卵は、月経(生理)の初日の約2週間前におこり、その前後2日くらいが、妊娠危険時期です。
一方哺乳類の中には、セックスすると排卵する種がいます。
人間も哺乳類ですから、セックスして脳がオーガズムを感じると、通常の排卵日よりも早く排卵してしまうことがあるのです。
ですから月経(生理)の終わりごろに、避妊せずセックスすると妊娠する可能性があります。
これは、妊娠中のセックスの危険の一つと言えるでしょう。

以上、出血は、一般的に病気の前兆であることが多いのですが、月経(生理)の出血は病気ではありませんので、セックスしても構わないということになります。
しかし出血量が多い女性もいますので、少なくともセックスは、月経(生理)の3日後以降に、妊娠に注意しながらするのが、良いでしょう。

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関口 由紀

関口 由紀

研究員番号: 1

神奈川県横浜市出身の医師。日本泌尿器科学会専門医・指導医、日本東洋医学会専門医・指導医、日本性機能学会認定専門医、日本排尿機能学会認定専門医、日本女性骨盤底医学会認定専門医、医学博士、経営学修士。 女性医療クリニックLUNAグループの理事長、横浜市立大学大学院医学部泌尿器病態学客員教授を務める。

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