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コーヒーは貧血の原因になるの?鉄分吸収を妨げない飲み方を紹介

朝の一杯で頭をすっきりさせたいときや、ほっと一息つきたいときに欠かせないコーヒー。
豊かな香りと深い味わいに癒される一方で、「コーヒーが貧血の原因になる」と聞いて不安になったことはありませんか?

実はコーヒーに含まれる「タンニン」という成分が、鉄分の吸収を妨げることがあるのです。
そこで今回は、コーヒーと貧血の関係を解説し、貧血予防のポイントや安心してコーヒーを楽しむ方法を紹介します。

コーヒーと貧血の関係

タンニンはポリフェノールの1種で、渋みや苦味のもととなる成分です。
コーヒーのほかにも緑茶、紅茶などに含まれているタンニンは、食事由来の鉄と結合しやすい性質を持っています。

そして、タンニンと鉄が結びつくと、腸において鉄の吸収率が低下します。
とくに影響を受けやすいのは、野菜や豆類など植物性食品に多く含まれる「非ヘム鉄」です。
非ヘム鉄の吸収率は2〜5%と低いうえ、タンニンによってさらに吸収されにくくなってしまうのです。
一方、肉や魚などに含まれる動物性食品に多く含まれる「ヘム鉄」は、タンニンの影響を受けにくいといわれています。

ただし、鉄の吸収率は体内における鉄の充足状態や、食事に含まれるほかの成分にも影響されます。
つまり、コーヒーを飲んだからといって必ずしも貧血になるわけではありません。

閉経後の女性はコーヒーの多飲に注意?

最近の研究で、閉経後の女性においてコーヒーを1日3杯以上飲む人は、ほとんど飲まない人と比べて鉄不足(※)の割合が高いとの報告がありました。
(※)ここでいう鉄とは、貯蔵鉄量を表す血清フェリチンのこと

なぜ、閉経後の女性がコーヒーの影響を受けやすいのかはまだ明らかになっていませんが、下記2つの可能性が示唆されています。

・エストロゲンの低下に伴い、鉄の吸収を抑えるヘプシジンの産生が増加する
・多量のコーヒー摂取によって、鉄の吸収が阻害される

なお、同様の研究で男性や閉経前の女性においては、コーヒーの摂取量と鉄不足の関連は認められませんでした。
ちなみに閉経前女性の場合は、食事由来の鉄摂取量が鉄不足に影響を及ぼしている可能性があるようです。

貧血予防のためにできること

年齢や性別にかかわらず、貧血予防のために大切なことは、毎日の食事で鉄を十分に摂ることです。
鉄は赤身の肉や魚介類、豆類、海藻、葉物野菜など幅広い食品に含まれます。
偏った食事や過度な食事制限をすると鉄が不足しやすいため、主食、主菜、副菜のそろったバランスのよい食事を心がけましょう。

ちなみに吸収率の低い非ヘム鉄も、ビタミンCや動物性たんぱく質と一緒に摂ることで吸収率が高まります。
ビタミンCは副菜に使用される野菜に、動物性たんぱく質は主菜に使用される肉や魚に多く含まれます。
つまり、バランスのよい食事を摂ることは、非ヘム鉄の吸収率を高めることにもつながるのです。

コーヒーを食事中や食後に飲むと、鉄が吸収されにくくなる可能性はありますが、1杯程度でしたらさほど心配はいりません。(※)
(※)主治医の指示がある場合は、そちらに従ってください。
気になる方は、食事との時間を少しずらして飲むことで、安心してコーヒーを楽しめるでしょう。
お昼ご飯までもうひと踏ん張りというときや、午後のリラックスタイムなどに、コーヒーを楽しんでみてはいかがでしょうか。

まとめ

コーヒーには鉄の吸収を妨げる成分が含まれますが、必ずしも貧血に結びつくわけではありません。
閉経後の女性でコーヒーを1日3杯以上飲んでいる方はやや注意が必要かもしれませんが、現時点ではっきりとしたことはわかっていません。

貧血を予防するには、毎日の食事で鉄をしっかりと摂ることが大切です。
食事を抜いたり、同じものばかり食べたりすると鉄の摂取量が少なくなりがちです。
より多くの食材を取り入れることを意識しつつ、主食、主菜、副菜のそろった食事を心がけましょう。
日々の食事で貧血対策をしながら、安心してコーヒーをお楽しみください。

参考文献
​厚生労働省
「日本人の食事摂取基準(2025年版)」策定検討会報告書
公益財団法人長寿科学振興財団 健康長寿ネット
貧血予防に良い食事・食べ物・調理方法とは
Association between green tea and coffee consumption and body iron storage in Japanese men and women: a cross-sectional study from the J-MICC Study Saga

  • 記事を書いたライター
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kumi

kumi

研究員番号: sLVIg

管理栄養士。「食や健康に関する正しい情報をわかりやすく伝えたい」という思いで、記事の執筆や監修を中心に活動中。高校生時代に運動性無月経を経験し、妊娠出産を経て体の変化を感じたことなどから、女性の健康に対する関心が高まりました。

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