生理用品を購入できないことで、学業や仕事、日常生活に支障をきたす「生理の貧困」。
最近、メディアでも少しずつとりあげられるようになってきました。
実は、私たちの身近に潜む重要な課題である生理の貧困。
今回の記事をご覧になって、私たちにできることを考えていただくきっかけになれば幸いです。
「生理の貧困」とは
生理の貧困とは、経済的な理由で生理用品を十分に確保できない状態を指し、英語でも「period poverty」として知られています。
この問題は、単に生理用品が買えないという物理的な困難だけでなく、心理的な不安やストレス、そして教育や就労の機会損失など、さまざまな影響を及ぼします。
特にコロナ禍で注目を集めたこの問題ですが、実は以前から存在していた課題です。
経済的困難を抱える女性たちは、生理用品の代わりにトイレットペーパーやティッシュペーパーを使用せざるを得ないケースもあり、感染症リスクの増加など健康面での影響も懸念されています。
日本の現状
日本における「生理の貧困」は、想像以上に深刻のようです。
2021年4月に行われた公益財団法人プラン・インターナショナル・ジャパンの調査によると、15~24歳の女性のうち35.9%が生理用品の購入に困難を感じた経験があるとされています。特に以下のような課題が指摘されています。
生理用品の価格:個人差がありますが、1回の生理で必要な生理用品代は500円から1,000円程度との回答が約99%であり、月々のコストとして決して軽視できない金額です。
情報格差:生理用品の経済的支援や無料配布などの支援制度があっても、その情報が必要な人に十分に届いていないため、手に入れる方法がわからないままになっている、といった現状があります。
社会全体でできること
このように、生理の貧困は個人の問題ではなく、社会全体で取り組むべき課題といえるでしょう。
現在は具体的な解消にむけて、以下のような取り組みが進められています。
1.行政による支援
全国の自治体で、学校や公共施設での生理用品の無料配布が広がっています。
また、生活困窮者向けの支援パッケージに生理用品を含める動きも出てきています。
2.企業の取り組み
一部の企業では、オフィスのトイレに生理用品を常備したり、従業員に定期的に生理用品を提供したりする取り組みを始めています。
また、生理用品メーカーによる寄付活動なども行われています。
3.教育・啓発活動
学校や職場での生理に関する教育や、生理の貧困についての理解を深めるための啓発活動が重要です。
個人でできること
「生理の貧困」の解消に向けて、社会としての取り組みだけでなく、私たち1人1人にもできることがあります
1.寄付やサポート
フードバンクや支援団体への生理用品の寄付、クラウドファンディングへの参加、SNSでの情報発信や啓発活動への協力といった形で誰でも取り組みやすい形で意思表示できます。
2.身近な場所での取り組み
職場や学校での生理用品の常備を提案する、周りの人への声かけや情報シェア、布ナプキンや月経カップなど、使い捨てではない選択肢を選ぶ、検討する、情報共有する、といったことはお金をかけず、簡単に行えます。
まとめ
生理の貧困は、決して他人事ではありません。
誰もが安心して生理を迎えられる社会を目指して、できることから始めてみましょう。
困っている人がいたら話を聞き、必要な支援につなげることも重要です。
生理の貧困について知る・考える・行動することで、皆が尊厳を持って生活できる社会に近づいていけるのではないでしょうか。
最近では、サステナブルな観点から、使い捨ての生理用品に代わる選択肢として、布ナプキンや月経カップなどの再利用可能な製品も注目を集めています。
環境への配慮と経済的な視点の両方から、選択肢として考えてみてもいいですね。1人1人の小さな行動が、大きな変化を生み出す第一歩となるはずです。
参考:
内閣府男女共同参画局 「生理の貧困」
https://www.gender.go.jp/policy/sokushin/kenko/periodpoverty/index.html
公益財団法人プラン・インターナショナル・ジャパン 日本のユース女性の生理をめぐる意識調査結果
https://www.plan-international.jp/activity/pdf/0413_Plan_International_Ver.03_01.pdf

